凍結乾燥の基本原理とは

※初心者でもわかりやすくとの思いで説明をしております関係上、専門的には間違った表現 をしている場合もございます。ご了承の上ご覧ください。

凍結乾燥は乾燥機です。

凍結乾燥 イメージ図

乾燥とはどのような事を言うのでしょうか
乾燥とは水分を気化させて取り除く方法の事で、乾燥物中の水分を水から水蒸気へと状態を 変化させて外部へ取り除く事を乾燥といいます。

沸点

凍結乾燥 沸点

一般的に水は100℃で沸騰します。
難しい言い方では、地上大気圧(1気圧の圧力環境)で、水は100℃で沸騰しますともいえます。

富士山の山頂でお湯を沸かすと100℃より低い温度でお湯が沸騰するという話を聞いたことがあるでしょうか、
テレビのバラエティ番組等でよく問題として出されたりもしています。
富士山の山頂付近では地上よりも気圧の圧力が地上より低いので低い水は85℃~90℃位で沸騰します。

このように水は気圧の低いところでは低い温度で沸騰します。
凍結乾燥においてこの沸点というのがとても重要に要素となります。

気圧を下げると沸騰する = 水分が気化し水蒸気となる = 乾燥する 」という現象から
乾燥物の周囲気圧を真空ポンプにより下げると常温で水分を気化させることが可能です。
実際に凍結乾燥が行われるのは、沸点-20℃~-50℃位の気圧100Pa ~13Pa位の所を使用します。

昇華

凍結乾燥 昇華

氷(固体)の状態から水蒸気(気体)へと直接状態変化させることを昇華(しょうか) といいます。
これに必要に熱を昇華熱といいます。

乾燥においては、氷(固体)を水蒸気(気体)へと状態へ変化(昇華させる)させるための熱となります。
この熱は、温度を上げたり下げたりする熱ではなく液体を固体に、固体を気体へと変えるために熱が必要です。
乾燥の際に1kgの氷を昇華(水蒸気へと状態変化)させる熱は約765kCal/h必要です。

以上のことから凍結乾燥では連続的に乾燥が行われるように、昇華分の熱をを棚を加熱することで供給しています。

凍結乾燥の原理とは

以上のことから凍結乾燥の基本原理は以下のようであるといえます。

  1. 乾燥物を凍結する。(必ず凍結させる必要あり)
  2. 真空ポンプにて減圧し、凍結した乾燥物の沸点を下げて
  3. 低い温度で乾燥物の水分を昇華させて乾燥させる。
  4. 昇華の際には熱が必要なので棚を加熱して昇華熱を補う。
このように、凍結してから真空状態にして乾燥させることから、凍結乾燥(真空凍結乾燥)と呼ばれています。

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