凍結乾燥とはどのような事でしょうか

凍結 = 凍結させたまま
乾燥 = 乾燥させる

つまり、乾燥物を凍結させた状態で水分だけを昇華させて乾燥させる方法をいい
凍結乾燥機とはそれを実現させる機械のことです。
また、真空中でこの乾燥を行うことから、真空凍結乾燥機とも呼ばれています。

凍結乾燥の特徴

熱による組織変化が少ない。

凍結したままの状態で乾燥するので、熱乾燥のように高い温度の熱がかかりません。
そのため通常の熱乾燥でおこりうる分解変質変色が起こりづらいので、 熱によるで栄養等の成分の変化も最小限になります。
食品等では味、香り、栄養価等がそのままの状態で乾燥できます。

酸化による組織の変化が少ない

真空中で乾燥が進むので、乾燥物の酸化もごく僅かです。

凍結したままの形で乾燥する。

凍結した固体の状態まま水分だけが蒸発して乾燥が進むので、組織が変化したり表面が硬くなったりしません。
また、蒸発した水分の部分が空洞となり多孔質乾燥物となるため、水を加えたときの復元性が極めてよいです。

長期保存に適している。

通常の熱乾燥とくらべものにならないほど残留水分が少ないので、水分による腐敗が起こりづらい。
真空中での乾燥により空気による雑菌汚染もほぼないので、乾燥後の長期保存が可能です。

近年では

工業分野での利用として、高分子・プラスチック材料、顔料、セメント、セラミック等々の研究開発でも使用されております。

特に

  • 熱をかけないで乾燥をしたい。
  • 色や形の変化を極力なくしたい。
  • 硬くならないように乾燥したい。
  • 凍結乾燥で粉末にしたい。

などの用途には凍結乾燥法は最適といえます。

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